良い子のためのなぜなにTRPG



 まずは、「TRPG」とは?
 「TRPG」は、「Table talk Role Playing Game」の略称です(以下TRPG)。
 直訳すると「テーブルに座ったまま演技して遊ぶゲーム」ですね。意訳も入っているような気がしますが、気のせいです。
 このTRPGとは、ぶっちゃけて乱暴な説明をすると「大のおとなによるおままごと」です。
 あ、イメクラとかコスチュームプレイとは違いますよ? 世の中にはお手製の西洋鎧を着込んでTRPGを嗜むツワモノもいるそうですが、そこまで気合入れなくても問題ありません。

 例えばあなたが旅の剣士だとしましょう。
 あなたの前には道があり、その道は様々なところに繋がっています。
 多くの人々で賑わう街や、酪農で生計を立てている農村。はては王様の住む城だったり、その奥にドラゴンと宝物の潜む洞窟。
 そいですることは魔物退治でなく、町娘さんのナンパだったりするわけで。
 ここまで聞いて、ピンと来た人もいるかもしれません。
 そう、TRPGとはコンピューターによるRPG(ドラクエとかFF)をハードもソフトも使わずに、人とダイス(サイコロのことです)、そしてルールブックで遊び倒す遊びなのです。

 さて、今度は必要なものを説明しましょう。
 まずは何をさておきルールブック(以下ルルブ)。
 これには遊ぶために必要なルールの説明や、舞台となる世界の設定等が書かれています。あとはプレイヤー(以下PL)が選べるプレイヤーキャラクター(以下PC)の種類(職業とか種族)なんかも書いてあります。
 実はハウスルール作ってオリジナリティあふるるゲームを作っちゃうことも可能ですが、茨の道なので声を大にしてオススメはしません。
 ルルブは色々あります。まあ、手に入りにくかったりもしますんでアレですが、異世界ファンタジーならソードワールド。現代物ホラーならクトゥルフ神話TRPG。サイバーパンクならN◎VA、ってとこでしょうか(注! これはあくまでアンドゥのやったことがあるシステムをあげてるだけで、けして面白いとか面白くないとか言ってるわけじゃありません)。文庫版なら手ごろすぎる値段ですが、大判のものは5〜6千円しちゃいます。まあゲームソフト一本買うと思えば安いものなんで、そこは清水の舞台を飛び降りる気分でどうぞ。

 次にダイス。
 ダイスは主に乱数発生装置として使います。何かしようとして(例えば持った剣でドラゴンに斬りかかろうとしたり、町娘に甘い言葉をかけたり)その行為が成功したか否か、を決定する時に用います。ほら、いっつもやること為すこと上手くいってばかりじゃ人生つまらないじゃないですか。
 まあ、出目の偏りによっては負け組人生送ることになるんですがね。
 ダイスは6面ダイスを使うことが多いと思います。ゲームによっては10面や8面、はては4面に20面、12面といったキワモノを使う必要も出てきますが、大抵言いだしっぺが用意してるもんなので借りましょう。
 6面ダイスなら100円ショップにも売ってますし、どこのご家庭にも一個や二個は転がってるものではないでしょうか。専門のホビーショップにはクリヤ素材のきれいなダイスなんかもありますので、機会があったら覗いてみるのも手です。

 あとは筆記用具。鉛筆と消しゴム、それにメモ紙だけで事足ります。
 けっこう、ゲーム中に書くことってあるんですよね。出てくるキャラクターの名前とか、自分のいる国の名前とか。あとは口頭で述べられる情報をメモるのも大変重要です。

 そんなとこでしょうか。
 あ、忘れちゃいけない「一緒にプレイする友人」も必要ですね。
 最低3人くらいは欲しいですね。自分以外で。いわゆる「ファミコン役」のゲームマスター(以下GM)が一人、それとPLが三人もいればなんとかなります。
 TRPGのことを知ってる人が一番なのかもしれませんが、まあ知らなくてもたいした問題じゃありません。オタクじゃなくても無問題。むしろその辺に染まってない人の方がハマりやすいので、どんどん引きずりこんじゃいましょう。キミ色に染めろ!

 それでは、ここからは遊び方の説明です。
 GMはあらかじめシナリオを作っておきます。シナリオとは言葉のままお話になりますが、ここで勘違いしちゃいけないのは、けしてガチガチに決められた内容を作っておくわけじゃない、ということです。いわゆる「ここで○○はこう言わなきゃならない!」なんてことはありません。あくまで大筋、あるいはあらすじ的なものを用意しておくのです。
 例えば、「村人が困っている」→「実は最近、近くに魔物が出て村の作物を荒らすんです」→「お礼を差し上げますので、どうか退治してくれませんか?」てな感じのおおまかな導入があるとして。
 もしかすると、PLのほうから「だったら俺がそいつらやっつけてやるぜ!」なんて反応があるかもしれませんし、あるいは「ええーっと、さすがに先を急ぐ旅なんでお断りします」なんてこともあるかもしれません。
 そんなときは慌てず騒がず、「おお、さすがは勇敢な旅の方だ! ぜひともお願いします!」とか「それが、やつら街道の先に出て旅人を襲ったりもするのですよ」などとやり取りするのです。
 あとは敵として出すやつらのデータなんかも用意します。これ、ランダムだったりすると死ぬ目に(PCが)会いますので注意しましょう。

 で、次にPLにPCを作ってもらいます。ものにもよりますが、バランスが取れて無くてもどうにかなるんで(GMがどうにかします)初めはしたい種類を選んで遊ぶのがオススメです。やっぱ興味あるやつからしてみたいじゃないですか。魔法使いしたいのに狩人選ばされた、なんてモチベーション下がりますよね? そゆことです。

 これで下準備はオッケー。あとは有意義なひとときを過ごせれば勝ちですよ!


モドル