RuleSection

 行為判定のルールや、ゲームを行う手順のルールを説明します。

行為判定

 行為判定にはいくつかの種類がありますが、すべてd20(20面ダイス)を使用します。能力値と技能による修正、d20を振った結果の出目を足した数字を計算します。これを達成値と言います。
 一方ダメージ判定d6(6面ダイス)を使用し、d6を複数個、同時に振る場合があります。その場合は2d6や3d6と表します。また、掛け算や割り算の計算が発生した場合の処理は、ダメージに対しての加算や減算をしたあとに、乗算や除算を行ないます。数切り上げになります。

イニシアチブ判定
判断力+戦術技能+d20で達成値を出します。この結果が最も小さい値のパイロットが所属する部隊から最初に行動します。達成値が同じ値だった場合は、各部隊内で、次に小さい値のイニシアチブ達成値をだした部隊から行動を開始します。
攻撃判定
集中力+射撃・格闘・突撃技能+d20+(兵器の修正値)で達成値を出します。この値が回避判定の達成値以上であれば、攻撃が命中したことになります。なおd20を振って純粋な20がでた場合は自動命中となります。
回避判定
反応力+回避・回避・武器受け・迎撃技能+d20+(兵装の修正値)で攻撃判定の達成値を超えれば、攻撃を回避したことになります。(攻撃と回避では、攻撃側が有利になっています。なおd20を振って純粋な20がでた場合は自動回避となります。(攻撃側と回避側でどちらも20がでた場合は攻撃側が有利となるため、命中扱いとします。
疲労判定
疲労判定は少し特殊です。最大値の行動ポイント+操縦難易度修正+d20を振り達成値を出します。この達成値が20以上であれば、疲労せず行動ポイントの減少はおきません。一方20未満だった場合、1点の疲労を受け行動ポイントが1点減ります。疲労判定の基本値はかわりません。
気絶判定
気絶判定は疲労判定と似ています。現在値の精神ポイント+d20を振り達成値を出します。この達成値が20以上であれば気絶せずにすみます。精神コマンドを使えば使うほど気絶しやすくなります。

ダメージ算定

 ダメージの算定は、兵装が装備している兵器の威力によります。詳細はMSデータの項目によりますが、標準的なダメージ判定の方法は次の様になります。
 攻撃側の兵器の威力が2d6+5で、ダイスを振った結果8だったとします。合計で13点のダメージが発生します。一方防御側の装甲値が8点だったとします。すると攻撃側13点-防御側8点で結果5点のダメージを兵装の耐久度から引くわけです。
 ですが、攻撃側のダイスを振った結果が運悪く3点だったとします。そうすると攻撃側8点-防御側8点で、ダメージが発生しないように見えますが、攻撃が命中した場合は最低でも1点のダメージを受けますので、先程の例では、1点のダメージを耐久度から引きます。

二次損害

 ダメージの算定時に振るd6の出目すべてが同じだった場合、クリティカルが発生し、兵装の耐久度が減る通常のダメージだけでなく、二次損害として兵装の低下や、兵器の損失等がおこります。
 ダメージダイスが1個の兵器(格闘等)は、ゾロ目が存在しないので、クリティカルは発生しません。一方、ダメージダイスが2個以上の兵器は、ゾロ目が存在するのでクリティカルが発生しますが、威力の高い3d6や4d6の兵器は、2d6の兵器よりゾロ目が出にくいため、クリティカルしにくくなります。

1d20説明効果
脱出装置にダメージを受け、作動不良を起こす脱出装置 -1
推進剤タンクにダメージを受け、軽微な燃料漏れを起こす推進剤量 -2
サブスラスターにダメージを受け、機動性が低下する回避力 -1
装甲材が部分的に剥離する装甲 -1
制御プログラムにエラーが起きる火器管制力 -1
反応炉の出力が低下する反応炉 -1
固定武装の1つ(ランダム)が次の1ターンの間、使用不可能になる兵器不調
標準武装の1つ(ランダム)が次の1ターンの間、使用不可能になる兵器不調
メインスラスターにダメージを受け、推力が大幅に低下する通常・高速移動共 -1
10推進剤タンクに大きなダメージを受け、大量の燃料漏れを起こす推進剤量 -5
11サブスラスターが深刻ダメージを受け、機動性が大きく低下する回避力 -3
12装甲材が大きく剥離する装甲 -3
13制御プログラムに深刻なエラーが起きる火器管制力 -3
14反応炉の出力が大きく低下する反応炉 -3
15固定武装の1つ(ランダム)が次のターンから使用不可能になる兵器破損
16標準武装の1つ(ランダム)が次のターンから使用不可能になる兵器破損
17頭部破損!命中 -5 頭部にある兵器損失
18腕破損!回避力 -5 腕装備の兵器損失
19脚破損!回避力 -5 脚装備の兵器損失
20反応炉直撃!反応炉出力0

戦闘の方法

 実際の戦闘ルールについて、流れに沿って説明していきます。
 戦闘の大きな流れは、敵味方にわかれてのターン制を取ります。1ターンには、複数のフェイズに別れ、各フェイズでの行為判定を処理していきます。

イニシアチブフェイズ

 行為判定でも説明したように、イニシアチブ判定を行ないます。各部隊の隊長機同士で判定を行い、最も低い達成値の部隊から行動を開始します。

先攻フェイズ

 移動のルールにしたがって、兵装を移動させ、射程距離内にいる敵にたいして攻撃を行ないます。
 攻撃が命中しダメージを与えても、この時点で撃破されたり、特殊なダメージ(二次損害)は適用されません。

後攻フェイズ

 先攻側と同じように兵装を移動させ、射程距離内にいる敵にたいして攻撃を行ないます。
 同じように攻撃が命中しダメージを与えても、この時点で撃破されたり、特殊なダメージ(二次損害)は適用されません。

適用フェイズ

 このフェイズで、先攻側と後攻側のすべてのダメージを適用します。撃破されてしまった場合は脱出のルールに従い、脱出判定を行ないます。兵装が撃破されていないパイロットは、疲労判定を行ないます。
 これが1ターンの流れになります。

移動のルール

 移動に関するルールです。このゲームでは、パイロットが乗り込む兵装をヘクスマップに置き、敵味方の位置を把握しながら、戦闘をします。

移動1

 別名、通常移動と呼ぶ推進剤を消費しない移動方法です。兵装の向きは変わらず、 6方向へ移動することができます。図では1ヘクスしか移動しないように描かれていますが、兵装の移動力によってはより長い移動力をもつ兵装もあります。

移動2

 別名、高速移動と呼ぶ推進剤を消費する移動方法です。兵装の向きは変わらない上、兵装の前3方向へしか移動することができません。図では2ヘクスしか移動しないように描かれていますが、兵装の移動力によってはより長い移動力をもつ兵装もあります。

射界のルール

 兵装に装備された射撃兵器は、装備されている場所によって攻撃可能な範囲があります。それを射界といいます。

正面射界

 正面射界は広い攻撃範囲をもちます。主に兵装の両腕に装備させる兵器の射界ですが、両足に装備された兵器等もこの射界に含まれます。

前面射界

 前面射界は兵装の正面のみの攻撃範囲をもちます。主に兵装の体に固定されており砲身の可動域が少ない兵器がこの射界になります。

全周面射界

 全周面射界は珍しい射界で兵装の全周囲へ攻撃範囲をもちます。大型兵装のごく一部の兵器がこの射界になります。

背面射界

 背面射界は非常に珍しい射界で兵装の後方への攻撃範囲をもちます。特殊な兵器がこの射界になります。

射程距離のルール

 兵装に装備される兵器は、その種類によって、格闘兵器や射撃兵器に別れ、また様々な射程距離を持ちます。

射程距離の概念

 射程距離によるヘクスの数え方です。自機の兵装が存在しているヘクスを「0ヘクス」とし、そこから離れる毎に1ヘクスずつ増えていきます。

有効射程距離

 兵器は、格闘兵器か射程距離かによって攻撃できる射程距離があります。格闘兵器は「0ヘクス」のみが攻撃範囲です。射撃兵器は、兵器データに記載してある射程距離の値から±1の範囲が攻撃範囲になります。

格闘兵器の攻撃範囲射程0の射撃兵器の攻撃範囲
射程1の射撃兵器の攻撃範囲射程2の射撃兵器の攻撃範囲
射程3の射撃兵器の攻撃範囲射程4の射撃兵器の攻撃範囲

兵装の向き

 兵装の側面や背面から攻撃されると、正面から攻撃を受けた時よりも回避する事が難しくなります。兵装の向きによる側面や背面の位置は図の様に位置から攻撃を受けた場合になります。
黎明期の兵装でコクピットが「多面モニター」仕様の兵装は、側面の回避ペナルティが「-2」、背面の回避ペナルティが「-5」となります。
第二世代の兵装でコクピットが「全周囲モニター」仕様の兵装は、側面の回避ペナルティが「-1」、背面の回避ペナルティが「-4」となります。

支配空間

 支配空間とは、兵装が存在している1ヘクス分の範囲を表し、味方の兵装以外の兵装の通り抜けを阻害する事を表すルールです。(射撃兵器の、弾頭やビームは阻害しません。) 兵装の移動力がどれほど高くても、その支配空間内に入った時点で移動を終了しなければなりません。ただし行動ポイントが残っていて、再度「移動」の行動を行う場合、支配空間から脱出になんらかのペナルティはありません。